スポサポでは、一人でも多くの市民の皆様に様々なスポーツ教室・講習会・イベントを通じて、生涯にわたるスポーツへのきっかけづくりや、元気でいきいきとした生活を送るためのお手伝いができればと願っております。

幼児・ジュニア世代においては、技術の向上だけではなく、『好き』や『得意』『楽しい』を育て、バランスの良い健全な身体の成長を目指すことも目的とし、一人でも多くのお子様にスポーツ(身体を動かすこと)の楽しさや喜びを知っていただきたく活動しております。 

スポ豆では、スポーツや意見や観戦に役立つ情報をお届けしてしていきます!

射撃競技の基礎知識NEW

2024.9.24

1 銃砲所持の原則
日本では、原則として何人も銃砲を所持することはできませんが、例外として「標的射撃」と「狩猟・有害鳥獣駆除」などの目的で所持することができます。
銃砲を所持できる年齢は20歳以上です。
標的射撃では、(公社)日本ライフル射撃協会や(公社)日本クレー射撃協会の会員で国際競技会や国民スポーツ大会等の選手または候補者として適当であると認められる者が所持をすることができます。

2 射撃競技の種類
〇ライフル射撃競技
固定された標的に、制限時間内に決められた姿勢(立射、膝射、伏射)で決められた弾数を打ち、得点を競う競技です。
国民スポーツ大会では、下記の種目が実施されています。

・50m ライフル(スモールボア) 成年男子・女子 
・25m ピストル         成年男子(選手は警察官が多い)
・10m エア・ライフル      成年男子・女子、少年男子・女子
・10m エア・ピストル      成年男子・女子
・10m ビーム・ライフル     少年男子・女子(1975年三重国体から正式種目)
・10m ビーム・ピストル     少年男子・女子(      〃       )

〇クレー射撃競技
クレー(直径:11㎝、高さ:2.5㎝、重量:110g程度)と呼ばれる素焼きの皿を空中に飛ばし、それを狙って散弾銃で撃つ競技で、撃ち落としたクレーの枚数で競う競技です。
国民スポーツ大会では、成年種別で「トラップ」と「スキート」の2種目が実施されており、1ラウンド(クレー25枚)×4回実施し、クレー計100枚のうち、何枚撃ち落とすことができたかで順位を競います。

「トラップ」

「スキート」

3 ライフル射撃競技
(1)競技用銃砲の所持について
①ライフル射撃競技には、銃砲刀剣類所持等取締法による所持許可の必要な銃砲を使用する種目と、許可が不要なものを使用する種目があります。

〇所持許可が必要な銃砲
・ライフル:口径8ミリ(ビッグボア)
・ライフル:口径5.6ミリ(スモールボア)
・ピストル:口径5.6ミリ・・・全国での所持許可人数:50人(警察官は除く)
・エア・ピストル:口径4.5ミリ(AP:空気けん銃)・・・全国での所持許可人数:500人
・エア・ライフル:口径4.5ミリ(AR:空気銃)

〇所持許可が不要な銃砲  
・ビーム・ライフル(日本で開発された銃砲)
・ビーム・ピストル(    〃     )

②銃砲の所持できる年齢は20歳以上です。ただし、エア・ライフル(AR:空気銃)は、年齢18歳以上で所持できます。

(2)ビーム・ライフル種目、ビーム・ピストル種目に必要な備品
①銃砲 
・ビーム・ライフル
・ビーム・ピストル
②標的(ターゲット)ビーム・ライフル用、ビーム・ピストル用
・ライフルとピストルでは、標的の大きさが異なる。(ライフルの方が小さい)
・高精度の光センサーを使用し、1.0点~10.9点までを検出する。
・着弾点と同時に着弾位置を検出する。
③点数表示装置(選手用モニター) 
・ターゲットで検出した着弾点と着弾位置を表示する。発射擬似音を出す。
・表示は実際の約5倍に拡大され、確認しやすい。(選手が確認しやすいよう射台近くに置く。)
④プリンター
・試射、本射、ファイナルの切り替えで、シリーズ毎の小計・総計を計算し印字する。
⑤パソコン

 

4 クレー射撃競技
(1)競技用銃砲の所持について
①クレー射撃競技に使用する銃砲(散弾銃)は、銃砲刀剣類所持等取締法による所持許可の必要な銃砲です。
②銃砲(散弾銃)を所持できる年齢は20歳以上です。 
ただし、過去数年内に犯罪歴がある者、精神障害や認知症など特定の病気がある者、アルコールや薬物の中毒者、住所不定者、自己破産者などは申請が通りません。 
③クレー射撃競技における「低年齢推薦制度」があり、20歳未満の未成年者でも18歳以上であれば、(公社)日本クレー射撃協会が認めた者であれば所持が可能になります。
④銃砲の所持期間は、銃砲ごとに3年間です。引き続き、所持をする場合は、更新手続きを行う必要があります。その場合、猟銃等講習修了証ならびに技術講習修了証が必要になります。なお、銃砲保持者が75歳以上になると認知機能検査を受ける必要があります。

(2)トラップ種目とスキート種目での銃砲・散弾の違い
銃砲
・トラップ用:銃身が30インチ(76.2㎝)   弾が遠くで拡散
・スキート用:銃身が28インチ(71.12㎝) 弾が近くで拡散

散弾
・トラップの弾7.5号 24g:鉛玉の直径が2.41㎜で、鉛玉の量が310粒前後。
・スキートの弾9号 24g :鉛玉の直径が2㎜で、鉛玉の量が540粒前後。
・どちらの散弾も、直径1m程度の円状に拡散する。

(3)クレー射撃シミュレーター
・国際射撃連盟公認ルールに則り、レベルに合わせて本格的なクレー射撃競技(トラップ、スキート)がプレイできます。
・模擬銃を使用するため、銃の所持許可免許は不要です。撃った際の衝撃は全くなく、子どもから大人まで安心してプレイできます。
・大型スクリーンに3Dの射撃場が映され、プレイヤーは模擬銃(本物の銃と同等の重さと質感の銃。または、子どもや女性は軽量な銃)を使って、公式試合さながらクレーを撃ち落としていきます。

体験してみての感想


国民スポーツ大会選手強化に携わっていた頃、クレー射撃競技を担当していたので「一度、やってみたいな」と興味を持っていました。
現職場で、クレー射撃シミュレーターを体験できる機会があり、参加してみました。
トラップ種目を体験しましたが、模擬銃(本物と同じ重さの銃)を持って、スクリーンに飛び出してくるクレーを撃ち落とすことは簡単ではありませんでした。
最初はクレーのスピードに追い付けませんでしたが、指導者にアドバイスをもらい、続けているうちに撃ち落とすことができるようになると、ついついはまってしまいました。

令和6年10月6日(日)に開催される「倉敷市民スポーツフェスティバル」では、クレー射撃を体験できるコーナーがあります。
みなさんも体験してはいかがでしょうか。