2023.8.1
倉敷市在住の江口明彦さん80歳。2022年に高知県で開催されたマスターズ水泳大会・80歳~84歳の部で50m自由形短水路の部:32秒65、長水路の部:33秒35の記録をマークし、共に国際水泳連盟「ワールドマスターズランキング」で世界1位に認定されました。
7月17日には祝賀会が開かれ、大勢の仲間や関係者から祝福され、鈴木大地日本水泳連盟会長(前スポーツ庁長官)からもメッセージが届いたそうです。
江口さんは地元の白壁マスターズ水泳チームに所属し、「倉敷市屋内水泳センター」で、10人ほどの仲間とともに日々1500m~2000mを1時間半ほどかけて泳がれています。
8月には自身初の国際大会「世界マスターズ水泳選手権2023九州大会」に出場されるということで、お話を聞かせていただきました。
Q1 世界ランキング1位おめでとうございます。ご感想は?
1位という喜びをはじめて知ったのは、福島県で開催のスポーツマスターズで「日本一」になった時でした。
今まで世界を標準に泳ぐことを考えていなかったので、「世界一」になったことに驚いています。
続けていたら、いつの間にか「大変なご褒美」がついてきたという感じですね。
Q2 水泳はいつからはじめたのですか?
泳ぎ始めたのは、5歳頃からです。父親が日本泳法の流派「神伝流」の指導者だったので、いつもついて行っていました。
高校では水泳部がなかったけれど、好きだったので水泳を続け、進学先の日本体育大学では水球部に所属していました。
社会人になってから、本格的に競泳の大会に出始めました。
Q3 精力的に長く泳ぎつづける理由は?
水泳がずっと好きという気持ちもありますが、今までに出会ってきた、たくさんの仲間や関係者がかけてくれる声が後押しとなっています。
その中でも、教員時代に出会った水泳部の教え子2人との縁が大きく、事故や病気で泳げなくなったその教え子たちに「泳がせてあげたい。でもそれは叶わないから、私が代わりに泳ぎ続ける」と誓って、それを合言葉に今も泳ぎ続けています。
それから、マスターズに出るようになって、年齢の区分(5歳単位の年齢区分)に助けられたこともあって、表彰台にたてるようになりました。仲間とともにリレーで勝てるのも嬉しいし、それもモチベーションにつながっています。大会は心地よい緊張感があり、できる限り続けていきたいです。
Q4 世界マスターズ選手権への意気込みは?
初めての国際大会。今まで出ることはありませんでしたが、今回8月に日本(福岡市)で開催されることもあり、誘ってくれる人たちから、大会は楽しいと聞いています。「楽しみ」という言葉が適切かは分かりませんが、今までマスターズ大会で泳いできた全国の選手や世界の選手と実際に会って、一緒に泳いで、いろいろと話をしてみたいと思います。
Q5 最後に、これからの目標をお聞かせください。
たくさんの仲間との交流があるので、それを楽しみにこれからも変わらず、泳いでいきたいです。
当然、競技力も落ちてきますが、今まで通り練習をおこなっていきたいと思ってます。
インタビューに熱心に答えてくれた江口さん。
言葉の端々から、信念のある強い気持ちが伝わってきました。
”いつかは「選手で行く、まだいける」という気持ちをどこかで吹っ切りたいという思いもある。でも切れないかもしれない”。と笑顔で話されていました。
そのエネルギーあふれる姿から、きっと今後も大会に果敢に挑む道を歩まれるのだろうと思います。
初めての国際大会「世界マスターズ選手権大会」に臨む、江口さんの挑戦を応援しています!!
今後のご活躍も応援しています!
御協力をいただきましてありがとうございました。
※追記:50m自由形 33秒30(大会新)準優勝 の成績を収められました。
おめでとうございます!!
江口明彦さん
経歴
倉敷市出身 岡山県水泳連盟顧問(前会長)
父親が日本泳法の流派「神伝流」の指導者だったことから幼少時より水泳に親しむ。
日本体育大学では水球部に所属。社会人(教員)になってから競泳に転向、国体、実業団などの全国大会で入賞するなど多数活躍。
世界マスターズ選手権2023九州大会
主催:世界水泳連盟
開催期間:2023年8月2日~8月11日(10日間)
種別:5種別(競泳、飛込、水球、アーティスティックスイミング、オープンウォータースイミング)
開催都市:福岡市・熊本市・鹿児島市